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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和56(オ)1154

事件名

 損害賠償

裁判年月日

 昭和58年2月24日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集民 第138号217頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

 昭和56(ネ)242

原審裁判年月日

 昭和56年8月28日

判示事項

 他人に傷害を負わせた精神障害者の両親について民法七一四条の責任が否定された事例

裁判要旨

 既に成年に達しながら両親と同居している精神障害者が心神喪失の状況のもとで他人に傷害を負わせたが、当該傷害事件の発生するまでその行動にさし迫つた危険があつたわけではなく、右両親は老齢でその一方は一級の身体障害者であり、いずれも精神衛生法上の保護義務者にされることを避けて同法二〇条二項四号の家庭裁判所の選任を免れていたこともなかつた等判示の事実関係のもとでは、右両親に対し民法七一四条の法定の監督義務者又はこれに準ずべき者としての責任を問うことはできない。

参照法条

 民法713条,民法714条,精神衛生法20条1項,精神衛生法20条2項,精神衛生法22条,精神衛生法23条,精神衛生法24条

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