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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和25(あ)982

事件名

 常習賭博

裁判年月日

 昭和26年5月1日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 決定

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集刑 第45号101頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和25年3月23日

判示事項

 政府乃至都道府縣が賭場開帳図利罪若しくは富籖罪と本質上同一行為を為すことによつて右賭博等の犯罪行為を公認したものといえるか―刑法第二三章の各条項は失効しない

裁判要旨

 賭博及び富籖に関する行為が風俗を害し公共の福祉に反するものというべきこと勿論であつて、政府乃至都道府縣が自ら賭場開帳図利若しくは富籖罪と本質上同一の行為を為すこと自体が適法であるか否か又これを認める立法の当否は問題となるが原に犯罪行為と本質上同一である或る種の行為が行われているという事実並にこれを公認している立法があるということだけから国家自身一般に賭博並に富籖に関する罪を公認したものとかこれが処罰を定めた刑法第二三章賭博及び富籖に関する各条項が当然に失効したものということはできない。(昭和二五年(れ)第二八〇号同年一一月二二日大法廷判決参照)。

参照法条

 刑法186条2項,刑法187条,憲法13条

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