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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和30(オ)1028

事件名

 約束手形金請求

裁判年月日

 昭和34年6月23日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 集民 第36号763頁

原審裁判所名

 福岡高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和30年9月27日

判示事項

 保証契約の成否の認定にあたり取引の実情、経験則に基かずにみだりに証拠を排斥した違法があるとされた事例。

裁判要旨

 約束手形の振出人から手形と共に銀行の融資保証書の交付を受けた受取人は、右書面が銀行と振出人との間の契約を記載したものにすぎないと解される場合には、特設の事情の存しない限り、右書面を受け取る外、銀行に対し手形金の支払につき保証の約諾を得るためになんらかの手段を講ずる筋合のものであるのに、原判決が、かかる趣旨の証言を、単に右書面の記載自体からは、受取人と銀行との間に直接の法律関係を生じないとした外特に首肯するに足る説明を加えることなく排斥し、受取人と銀行との間の民事上の保証契約の成立が認められないものとしたのは、取引の実情、経験則に基かずにみだりに証拠を排斥した違法があるに帰する。

参照法条

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