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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和42(オ)576

事件名

 土地引渡及び所有権移転登記手続請求

裁判年月日

 昭和43年11月19日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集民 第93号379頁

原審裁判所名

 福岡高等裁判所

原審事件番号

 昭和41(ネ)371

原審裁判年月日

 昭和42年2月9日

判示事項

 一、宗教法人法第二三条および宗教法人の規則の定と相違する公告の効力
二、総長の承認を要する寺院の行為と事後の承認
三、寺院が総長の承認の欠缺による行為の無効をもつて右行為の相手方に対し対抗できないとされた事例

裁判要旨

 一、宗教法人が、宗教法人法第二四条本文に掲げる財産を処分するに当たつてした同法第二三条の公告が、その時期、期間などの点において、同条および右宗教法人の規則の定と相違する場合に、当該行為の効力を判断するに当たつては、公告によつて行為の要旨を信者その他の利害関係人に周知させ、不当な処分を防止しようとする同法の趣旨が維持されているかどうかを考慮することを要する。
二、寺院が、その規則によれば、その境内地および境内建物その他重要な財産を処分しまたは担保に供するには総長の承認を受けることを要するとされている場合において、右承認を得ることなく右処分などの行為をしたときでも、のちに総長の承認があつた以上、右承認のときから右行為は有効となると解すべきである。
三、上告判決および原判決の理由参照。

参照法条

 宗教法人法23条,宗教法人法24条

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