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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和54(オ)656

事件名

 自動車引渡等

裁判年月日

 昭和57年12月17日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集民 第137号589頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 昭和53(ネ)1237

原審裁判年月日

 昭和54年2月27日

判示事項

 自動車をサブデイーラーから買い受けたユーザーに対しデイーラーが右サブデイーラーとの間の自動車売買契約に付した所有権留保特約に基づきその自動車の引渡しを請求することが権利の濫用になるとされた事例

裁判要旨

 デイーラーが、サブデイーラーに対し、営業政策として、ユーザーに対する転売を容認しながら所有権留保特約付で自動車を販売し、ユーザーが、右所有権留保特約を知らず、また、これを知るべきであつたという特段の事情なくして右自動車を買い受け、代金を完済して引渡しを受けた場合において、デイーラーがサブデイーラーとの右売買契約を代金不払いを理由として解除したうえその留保所有権に基づいてユーザーに対し右自動車の返還を請求することは、権利の濫用として許されない。

参照法条

 民法1条3項

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