裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
昭和24(れ)522
- 事件名
強盗傷人、窃盗
- 裁判年月日
昭和24年9月10日
- 法廷名
最高裁判所第二小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
集刑 第13号425頁
- 原審裁判所名
札幌高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和23年12月4日
- 判示事項
一 舊少年法第七一條第一項の處分に對する裁判所の自由裁量
二 舊少年法第三一條所定の調査をする方法
- 裁判要旨
一 舊少年法第七一條第一項によれば裁判所が審理した結果被告人等に對し保護處分をするのが相當と認めたときは少年審判所へ事件を送付しなければならない。つまり被告人等の對して保護處分をするのが相當であるか否かは事實審の裁量に委せてあるのである。(昭和二三年(れ)第七九五號第一小法廷判決、最高裁判所判例集第二巻第一六一六頁)然らば所論は原審の専權に屬する右裁量事項を攻撃するに歸するのであつて、上告適法の理由とはならない。
二 舊少年法第三一條の少年身上の調査はもとより周到正確を期すべきものであるけれども、調査の方法については法律が別段の規定を設けて制限をしていない以上、裁判所は具體的案件に即して適切と思料する方法によるべきである。(昭和二二年(れ)第三一三號第二小法廷判決、最高裁判所判例集第二巻第三九五頁)從つて裁判所は事案の審理に伴い各般の事情を考えた上公判法廷で被告人に對する直接訊問の方法によつて同條の調査をしても違法というべきではない。
- 参照法条
舊少年法71條2項,舊少年法4條,舊少年法31條,舊小年法64條
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