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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和25(れ)1873

事件名

 放火窃盗、賍物故買等

裁判年月日

 昭和26年3月22日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集刑 第42号357頁

原審裁判所名

 名古屋高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和25年8月25日

判示事項

 一 建物の庇下に堆積せる藁に放火した事実によつて建物延焼の認識ありと認め得られるか
二 証拠の一部に矛盾があつても綜合して事実認定ができる場合と採証法則違背の有無

裁判要旨

 一 建物の庇下に堆積されている藁に放火すればその建物及びこれに隣接する住家に延焼する危険があることは常識上認められる事柄であるから、特に所論Aの供述のようなものがない場合でも、各被告人に建物に延焼の認識があつたものと認め得られるのである。
二 証拠にはおのずから強弱、直接間接の別があるから、綜合する証拠の一部に矛盾するがごとき感を呈する部分があるとしても、本件の場合のごとく全体として事実の認定を肯認することができる限り採証の法則に反する違法を認めることはできない。

参照法条

 刑法108条,旧刑訴法336条,旧刑訴法337条

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