裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
昭和34(オ)321
- 事件名
抵当権不存在確認請求
- 裁判年月日
昭和37年3月15日
- 法廷名
最高裁判所第一小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
その他
- 判例集等巻・号・頁
集民 第59号243頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
- 判示事項
流用された抵当権設定登記について当事者が無効を主張できないとされた事例
- 裁判要旨
貸金債務担保のために債務者所有の不動産に抵当権設定登記がなされた後、債務者においていつたん右債務の元利金を弁済し、さらに翌日同一債権者より同一金額を、弁済期の点以外はすべて旧債務と同一の条件で借り受け、これが担保として同一不動産につき抵当権を設定し、当事者間の合意によつて、旧債務についてなされてあつた前記抵当権設定登記を、そのまま後の抵当権のために流用した場合には、右登記が現実の権利状態に符合するかぎり、第三者に対する関係はしばらく措き、当事者間においては、債務者はみずから右流用登記の無効を主張するにつき正当の利益を有しない。
- 参照法条
民法177条,民法369条
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