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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和29(あ)2029

事件名

 公職選挙法違反

裁判年月日

 昭和29年12月24日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集刑 第101号907頁

原審裁判所名

 仙台高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和29年4月6日

判示事項

 高血圧に苦んでいた被告人の取調官に対する供述の任意性の有無

裁判要旨

 論旨は所論被告人の供述が、同人が高血圧に苦しんでいた時なされたものであり、また取調官の誘導尋問にもとずくものであつて、任意性なきこと若しくは任意性なき疑のあるものであるということを前提として、原判決の違憲及び違法を主張する。しかし所論供述が誘導尋問等によつてなされたものであるという事実、その他任意性を欠くものであるとの事実は記録上これを認めるに足る証跡がないから、論旨はその前提を欠き採用することができない。(なお所論Aの供述記載謄本によれば、被告人が本件で山形拘置所に勾留されていた当時同人は高血圧等の病気にかかつていたのであるが、拘禁に耐えられない程度の状態ではなく、記憶が多少薄らいでいたことを認められるに過ぎない。

参照法条

 憲法38条2項,刑訴法319条1項,刑訴法322条1項

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