裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成13(行ツ)38
- 事件名
代金返還代位請求事件
- 裁判年月日
平成14年9月17日
- 法廷名
最高裁判所第三小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
破棄差戻
- 判例集等巻・号・頁
集民 第207号111頁
- 原審裁判所名
仙台高等裁判所
- 原審事件番号
平成11(行コ)5
- 原審裁判年月日
平成12年11月24日
- 判示事項
売買契約の締結の日及び売買代金の支出の日から1年を経過して住民監査請求がされたことについて地方自治法242条2項ただし書にいう正当な理由があるとした原審の判断に違法があるとされた事例
- 裁判要旨
市が公園用地とするために買い受けた土地の売買契約の締結及び売買代金の支出について住民監査請求がされた場合において,買収予定区域を明示した都市計画案の縦覧並びに市への所有権移転登記及び市土地台帳への登録がされ,市の決算説明書の記載から1?当たりの売買価格の平均値が明らかとなっていたなど判示の事実関係の下においては,上記決算説明書が一般の閲覧に供されて市の住民がその内容を了知することができるようになったころには,市の住民が相当の注意力をもって上記各書類を調査すれば客観的にみて上記売買契約の締結又は売買代金の支出について監査請求をするに足りる程度にその存在及び内容を知ることができたというべきであり,上記決算説明書が一般の閲覧に供された時期を確定することなく,市議会における売買価格の相当性に関する質疑が新聞報道された時から相当な期間内に監査請求がされたとして,監査請求が上記各行為のあった日から1年を経過した後にされたことについて地方自治法242条2項ただし書にいう正当な理由があるとした原審の判断には,違法がある。
- 参照法条
地方自治法242条2項
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