裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
昭和38(オ)700
- 事件名
損害賠償債務不存在確認請求
- 裁判年月日
昭和41年6月7日
- 法廷名
最高裁判所第三小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
その他
- 判例集等巻・号・頁
集民 第83号711頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
昭和36(ネ)976
- 原審裁判年月日
昭和38年6月11日
- 判示事項
一 労災保険金の受給権者が損害賠償債務を免除した後の保険金給付の労働者災害補償保険法第二〇条第一項の適用の有無
二 前項の免除が受給権者において政府より保険給付を受けられることを前提としてなされた場合の右免除の範囲
- 裁判要旨
一 労災保険金の受給権者が第三者の自己に対する損害賠償債務を免除することによつて残債務が消滅したような場合には、政府は、その後保険給付をしても、その給付額につき労働者災害補償保険法第二〇条第一項により損害賠償請求権を取得しない(最高裁昭和三七年(オ)第七一一号、同三八年六月四日第三小法廷判決、民集一七巻五号七一六頁参照)。
二 前項の免除が受給権者において政府より保険給付を受けられることを前提としてなされたとしても、特段の事情がないかぎり、受給権者は政府の保険給付では補填されない損害賠償の請求権だけを免除したにすぎないと解することはできない。
- 参照法条
労働者災害補償保険法20条
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