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最高裁判所判例集

事件番号

 平成21(受)17

事件名

 損害賠償請求,民訴法260条2項の申立て事件

裁判年月日

 平成22年6月1日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄自判

判例集等巻・号・頁

 民集 第64巻4号953頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 平成19(ネ)4169

原審裁判年月日

 平成20年9月25日

判示事項

 売買契約の目的物である土地の土壌に,上記売買契約締結後に法令に基づく規制の対象となったふっ素が基準値を超えて含まれていたことが,民法570条にいう瑕疵に当たらないとされた事例

裁判要旨

 売買契約の目的物である土地の土壌に,上記売買契約締結後に法令に基づく規制の対象となったふっ素が基準値を超えて含まれていたことは,(1)上記売買契約締結当時の取引観念上,ふっ素が土壌に含まれることに起因して人の健康に係る被害を生ずるおそれがあるとは認識されておらず,(2)上記売買契約の当事者間において,上記土地が備えるべき属性として,その土壌に,ふっ素が含まれていないことや,上記売買契約締結当時に有害性が認識されていたか否かにかかわらず,人の健康に係る被害を生ずるおそれのある一切の物質が含まれていないことが,特に予定されていたとみるべき事情もうかがわれないなど判示の事情の下においては,民法570条にいう瑕疵に当たらない。

参照法条

 民法570条

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