裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成20(行ヒ)348
- 事件名
損害賠償請求事件
- 裁判年月日
平成23年1月14日
- 法廷名
最高裁判所第二小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
破棄自判
- 判例集等巻・号・頁
集民 第236号1頁
- 原審裁判所名
大阪高等裁判所
- 原審事件番号
平成19(行コ)26
- 原審裁判年月日
平成20年6月27日
- 判示事項
町がその所有する普通財産である土地を町内の自治会に対し地域集会所の建設用地として無償で譲渡したことにつき地方自治法232条の2所定の公益上の必要があるとした町長の判断に裁量権の範囲の逸脱又はその濫用による違法があるとはいえないとされた事例
- 裁判要旨
町がその所有する普通財産である土地を町内の自治会に対し地域集会所の建設用地として無償で譲渡した場合において,上記無償譲渡は,マンションの建設に伴い会員数の急増した上記自治会が地域住民等の共同の利用に供される地域集会所を建設することを助成するために行われたものであり,町は,その建設用地を購入して上記自治会に提供するための資金として上記マンションを建設した会社から金員の寄附を受け,この趣旨に沿ってその金員を購入資金に充てて上記土地を取得したものであって,町議会において上記の一連の経緯及びその説明を踏まえて上記無償譲渡を承認する旨の議決がされているなど判示の事情の下では,上記無償譲渡につき地方自治法232条の2所定の公益上の必要があるとした町長の判断に,裁量権の範囲を逸脱し,又はこれを濫用した違法があるとはいえない。
- 参照法条
地方自治法96条1項6号,地方自治法232条の2,地方自治法237条2項,地方自治法238条の5第1項
- 全文