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最高裁判所判例集

事件番号

 平成21(受)216

事件名

 損害賠償,中間確認請求事件

裁判年月日

 平成23年2月18日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄自判

判例集等巻・号・頁

 集民 第236号147頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 平成20(ネ)2628

原審裁判年月日

 平成20年10月30日

判示事項

 簡易生命保険契約の保険金受取人が無断で保険金等の支払を受けた者に対し不法行為に基づく損害賠償を請求する場合において上記の者が損害の発生を否認して請求を争うことが信義誠実の原則に反し許されないとされた事例

裁判要旨

 簡易生命保険契約の保険金受取人であるXが,無断で保険金等の支払を受けたY1及びY2に対し不法行為に基づく損害賠償を請求する場合において,次の(1),(2)など判示の事情の下では,上記支払が有効な弁済とはならず,Xが依然として上記保険金等の支払請求権を有しているとしても,Y1及びY2がXに損害が発生したことを否認してXの損害賠償請求を争うことは,信義誠実の原則に反し許されない。
(1) Y1及びY2は,郵便局員から上記保険金等の支払請求権がXに帰属する旨の説明を受けていながら,Xに無断で,X名義の支払請求書兼受領証を作成するなどして,支払請求手続きを執った。
(2) Y1及びY2が上記保険金等の支払を受けた後,Xは,日本郵政公社に上記保険金等の支払を請求したが拒絶された。

参照法条

 民法1条2項,民法478条,民法709条,民法719条,民訴法2条

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