裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成22(受)332
- 事件名
生命保険契約存在確認請求事件
- 裁判年月日
平成24年3月16日
- 法廷名
最高裁判所第二小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
破棄差戻
- 判例集等巻・号・頁
民集 第66巻5号2216頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
平成21(ネ)207
- 原審裁判年月日
平成21年9月30日
- 判示事項
保険料の払込みがされない場合に履行の催告なしに生命保険契約が失効する旨を定める約款の条項の,消費者契約法10条にいう「民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するもの」該当性
- 裁判要旨
生命保険契約に適用される約款中の保険料の払込みがされない場合に履行の催告なしに保険契約が失効する旨を定める条項は,(1)これが,保険料が払込期限内に払い込まれず,かつ,その後1か月の猶予期間の間にも保険料支払債務の不履行が解消されない場合に,初めて保険契約が失効する旨を明確に定めるものであり,(2)上記約款に,払い込むべき保険料等の額が解約返戻金の額を超えないときは,自動的に保険会社が保険契約者に保険料相当額を貸し付けて保険契約を有効に存続させる旨の条項が置かれており,(3)保険会社が,保険契約の締結当時,上記債務の不履行があった場合に契約失効前に保険契約者に対して保険料払込みの督促を行う実務上の運用を確実にしているときは,消費者契約法10条にいう「民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するもの」に当たらない。
(反対意見がある。)
- 参照法条
消費者契約法10条,民法91条,民法541条,商法(平成17年法律第87号による改正前のもの)第3編第10章 保険,保険法第3章 生命保険,保険法第4章 傷害疾病定額保険
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