裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成26(し)560
- 事件名
保釈許可決定に対する抗告の決定に対する特別抗告事件
- 裁判年月日
平成26年11月18日
- 法廷名
最高裁判所第一小法廷
- 裁判種別
決定
- 結果
その他
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第68巻9号1020頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
平成26(く)554
- 原審裁判年月日
平成26年10月29日
- 判示事項
1 受訴裁判所によってされた刑訴法90条による保釈の判断に対する抗告審の審査の方法
2 詐欺被告事件において保釈を許可した原々決定を取り消して保釈請求を却下した原決定に刑訴法90条,426条の解釈適用を誤った違法があるとされた事例
- 裁判要旨
1 受訴裁判所によってされた刑訴法90条による保釈の判断に対して,抗告審としては,受訴裁判所の判断が委ねられた裁量の範囲を逸脱していないかどうか,すなわち,不合理でないかどうかを審査すべきであり,受訴裁判所の判断を覆す場合には,その判断が不合理であることを具体的に示す必要がある。
2 公判審理の経過及び罪証隠滅のおそれの程度を勘案して被告人の保釈を許可した原々審の判断が不合理であることを具体的に示さないまま,不合理とはいえない原々決定を裁量の範囲を超えたものとして取り消して保釈請求を却下した原決定は,刑訴法90条,426条の解釈適用を誤った違法があり,取消しを免れない。
- 参照法条
(1,2につき)刑訴法90条,刑訴法426条
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