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最高裁判所判例集

事件番号

 平成27(受)1394

事件名

 不当利得返還請求事件

裁判年月日

 平成28年12月19日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄自判

判例集等巻・号・頁

 集民 第254号105頁

原審裁判所名

 名古屋高等裁判所  金沢支部

原審事件番号

 平成25(ネ)281

原審裁判年月日

 平成27年5月13日

判示事項

 信用保証協会と金融機関との間で保証契約が締結され融資が実行された後に主債務者が中小企業者の実体を有しないことが判明した場合において,信用保証協会の保証契約の意思表示に要素の錯誤がないとされた事例

裁判要旨

 信用保証協会と金融機関との間で保証契約が締結され融資が実行された後に主債務者が中小企業者の実体を有しないことが判明した場合において,上記保証契約の当事者がそれぞれの業務に照らし,上記の場合が生じ得ることを想定でき,その場合に信用保証協会が保証債務を履行しない旨をあらかじめ定めるなどの対応を採ることも可能であったにもかかわらず,上記当事者間の信用保証に関する基本契約及び上記保証契約等にその場合の取扱いについての定めが置かれていないなど判示の事情の下では,主債務者が中小企業者の実体を有することという信用保証協会の動機は,それが表示されていたとしても,当事者の意思解釈上,上記保証契約の内容となっていたとは認められず,信用保証協会の上記保証契約の意思表示に要素の錯誤はない。

参照法条

 民法95条,民法446条

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