裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
平成8(ネ)443
- 事件名
請求異議事件
- 裁判年月日
平成9年6月10日
- 裁判所名・部
東京高等裁判所 第二民事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第50巻2号231頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
債務整理の依頼を受けた弁護士からされた受任通知、協力依頼に誠実に対応しないまま公正証書に基づいて債務者の給料債権を差し押さえた貸金業者の行為が不法行為を構成するとされた事例
- 裁判要旨
債務整理の依頼を受けた弁護士から受任通知並びに債務内容についての調査協力、解決案の検討及び直接の権利行使の自制の依頼を受けた貸金業者が、これに誠実に対応することなく、公正証書に基づいて、右の通知を受けてから数日後に、これまで約一年の間毎月ほぼ期限どおりに弁済をしてきた債務者が一回の分割弁済金の支払いを怠ったことを理由としてその給料債権を差し押さえた場合には、当該貸金業者は、特にこのような措置に出る正当な根拠が存在しない限り、債務者に対する不法行為責任を免れない。