裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
平成5(う)233
- 事件名
売春防止法違反、出入国管理及び難民認定法違反被告事件
- 裁判年月日
平成5年9月22日
- 裁判所名・部
東京高等裁判所 第五刑事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第46巻3号263頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一 出入国管理及び難民認定法七三条の二第一項一号の不法就労助長罪の成立要件
二 出入国管理及び難民認定法七三条の二第一項一号の不法就労助長罪が成立するとされた事例
- 裁判要旨
一 出入国管理及び難民認定法七三条の二第一項一号の不法就労助長罪が成立するためには、事業活動に関し、当該外国人との関係で優位な立場にある者が、その立場を利用して外国人に対し不法就労活動を行うよう指示するなどの働きかけをすることが必要である。
二 いわゆる売春スナックの従業員ではあるが、店の経理を担当し、店長の留守の時は店の管理をするなどして、ホステスなどから「ママ」と見られていた者が、店内での接客等の仕事に対しては給料を支払わない代わりに、店外で客と売春をすることによって得る金員は全額ホステスの収入とする約束で雇われていた不法残留者の外国人女性に対し、同店でホステス兼売春婦として働くよう指示して稼働させたとき(判文参照)は、出入国管理及び難民認定法七三条の二第一項一号の不法就労助長罪が成立する。
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