裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和52(う)2435
- 事件名
騒擾指揮、騒擾助勢、威力業務妨害、公務執行妨害、現住建造物放火被告事件
- 裁判年月日
昭和57年9月7日
- 裁判所名・部
東京高等裁判所 第六刑事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第35巻2号126頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一 複数の集団による暴行・脅迫と騒擾罪における共同意思
二 騒擾罪における共同意思と故意との関係
三 騒擾罪の成立が認められた事例
- 裁判要旨
一 構成を異にする各種規模の団体構成員及び群衆についても、他の集団による暴行・脅迫に触発・刺戟され、その事実を認識・認容しつつ、これを順次承継する形態において、当初の集団による暴行・脅迫と時間的・場所的に繋がりを有する状況のもとに、後の集団による暴行・脅迫が継続的に展開された場合には、各集団による暴行・脅迫は全体として同一の共同意思によるものと認められるべきである。
二 複数の集団による一連の暴行・脅迫行為が全体として同一の共同意思に基づく一個の騒擾罪を構成する場合においても、集団の一員としてその一部に加担したにとどまる者の刑責は、刑法一〇六条各号の区分に従い、その故意及び加担行為の範囲内に限定される。
三 判文参照
いわゆる新宿騒擾事件控訴審判決