裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和48(う)52
- 事件名
道路交通法違反、公務執行妨害被告事件
- 裁判年月日
昭和48年4月23日
- 裁判所名・部
東京高等裁判所 第十一刑事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第26巻2号180頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一、 交通取締の警察官に対する公務執行妨害罪が成立するとされた事例
二、 警察官の自動車検問ないし職務質問の適法性
- 裁判要旨
一、 交通取締を実施していた警察官が、停車の合図に従わずに加速して検問場所を通過して逃げようとした自動車運転者に対し、酒酔い運転について取調べる必要を認めて降車を求めたのにかえつて発進しようとしたため、これを阻止しようとした警察官に対し、右自動車運転者が暴行を加えた場合は公務執行妨害罪が成立する。
二、 警察官は、道路交通法六七条一項および警察官職務執行法二条一項により自動車運転者に対する検問ないし職務質問の権限を与えられているものであつて、個々の自動車について検問の合理的必要性があり、かつその方法が適切であつて、自動車運転者に対する自由の制限が最小限度にとどめられる場合には、職務質問の要件の存否確認のため自動車の停止を求め、または停車を指示することもできる。
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