裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和44(う)1685
- 事件名
業務上過失致死被告事件
- 裁判年月日
昭和45年2月23日
- 裁判所名・部
東京高等裁判所 第一一刑事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第23巻1号177頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
裁判所外の証人尋問についての手続上の瑕疵が治癒されたと解せられる事例
- 裁判要旨
検察官が取調の請求をした証人をその自宅で尋問することを公判期日外で決定し、その尋問をすることについて、右決定を弁護人には告知したが、被告人にはこれを告知せず、また刑事訴訟規則一〇六条及び一〇八条により尋問事項を告知することもなく、弁護人は右証人尋問に立ち会つたが被告人はこれに立ち会つていないのに、刑事訴訟規則一二六条により右証人尋問調書が整理されたことを被告人に通知して右証人の供述内容を知る機会を与えなかつた瑕疵があつても、右証人尋問に立ち会つた弁護人がその尋問について異議の申立をせず、右証人尋問調書の証拠調に際しても、異議の申立または必要な事項についての尋問の請求をしなかつた場合には、その訴訟手続の瑕疵は治癒されたものと解するのが相当である。
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