裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和44(う)1535
- 事件名
業務上過失傷害、道路交通法違反被告事件
- 裁判年月日
昭和44年12月17日
- 裁判所名・部
東京高等裁判所 第十一刑事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第22巻6号951頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一、 業務上過失傷害被告事件について自動車運転者の過失を否定した事例
二、 右の場合にも道路交通法第一一七条、第七二条第一項前段の罪(轢逃げ)は成立するか
- 裁判要旨
一、 夜間道路反対側に対向してタクシーが一台停車し、その後部右角附近に成人男子一名が道路を横断すべくひとまず佇立しているのを七、八〇米前方で発見し、やや減速して進行する自動車運転者は、右タクシーと擦れ違うに際しその者或いは同伴の幼児が突如その進路に立ち出ることがあるのを予想して、警音器を吹鳴し減速徐行する注意義務はない。
二、 自動車運転者の過失が認められない場合にも、自車によつて負傷させた通行人を救護する道路交通法上の義務はあり、救護を怠つた場合には同法第一一七条、第七二条第一項前段の罪が成立する。
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