裁判例検索

裁判例結果詳細

高等裁判所 判例集

事件番号

 昭和39(う)1553

事件名

 名誉毀損公職選挙法違反被告事件

裁判年月日

 昭和42年6月29日

裁判所名・部

 東京高等裁判所  第十刑事部

結果

高裁判例集登載巻・号・頁

 第20巻4号426頁

原審裁判所名

原審事件番号

判示事項

 公職の候補者の妻の名誉毀損が同時に選挙の自由妨害(昭和三七年法律第一一二号による改正前の公職選挙法第二二五条第二号後段)となるものと認めた事例

裁判要旨

 東京都知事選挙に、立候補することが確実となつていた甲の妻乙の名誉を毀損すると同時に、読者である選挙人特に婦人有権者をして、甲をして都知事選挙の投票の対象として考慮する余地なしと、判断させるおそれがあると認められる内容の冊子を、甲の当選を阻止する意図のもとに、選挙の告示日である昭和三四年三月二九日に近い同月一二日頃から一八日頃までの間に、東京都内に広く頒布した行為は、乙の名誉を毀損すると同時に「偽計詐術等不正の方法」によって、選挙人の選挙の自由(判断の自由)を妨害したものと認めるのを相当とする。

全文