裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和41(く)84
- 事件名
裁判官忌避申立却下決定に対する即時抗告事件
- 裁判年月日
昭和41年6月30日
- 裁判所名・部
東京高等裁判所 第八刑事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第19巻4号447頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一、 ポリグラフ検査と被疑者の供述拒否権との関係
二、 ポリグラフ検査書の証拠能力
- 裁判要旨
一、 ポリグラフ検査を行うことそれ自体が直ちに被検者たる被疑者の供述拒否権を侵害し、憲法第三八条第一項の趣旨に反し、刑事訴訟法第一九八条第二項に違反するものとは断じ難い。
二、 ポリグラフ検査がそれに使用された器具の性能、操作技術等の諸点からみて信頼度の高いものと認められること、検査者が適格者であること、被検者が検査を受けることに同意したこと、検査書は検査者が自ら実施した検査の経過及び結果を忠実に記載して作成したものであること等の諸点を証拠によつて確かめ、叙上の諸要件を備えていると認められたときは、刑事訴訟法第三二一条第四項により右検査書に証拠能力を付与しても違法ではないと解すべきである。
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