裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和32(う)340
- 事件名
強盗殺人死体遺棄窃盗賍物故買被告事件
- 裁判年月日
昭和34年2月28日
- 裁判所名・部
東京高等裁判所 第八刑事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第12巻2号87頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
刑訴第四一一条第三号の理由に基く破棄差戻判決の拘束力
- 裁判要旨
上告審判決が、原判決には判決に影響を及ぼすべき重大な事実誤認の疑があつて、原判決を破棄しなければ著しく正義に反するとして原判決を破棄差戻したときは、差戻を受けた下級審において破棄理由に指摘された立証上の問題点を積極認定の方向に解明し得ないかぎり、飽くまで下級審を証拠不十分の判断に覊束するというのではなく、もし差戻後の審理の全過程において、破棄理由に指摘された立証上の不備をも超克し得ることが採証、経験、論理の各法則に従つて是認される新証拠が発見され、これによつて原判決にかけられた重大な事実誤認の疑を解消し得るものと認められる場合には、右新証拠を採用して有罪の判定をしても差支えない趣旨であると解するのが相当である。
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