裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和54(う)720
- 事件名
暴力行為等処罰に関する法律違反、住居侵入被告事件
- 裁判年月日
昭和56年12月15日
- 裁判所名・部
大阪高等裁判所 第四刑事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第34巻4号416頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
必要的弁護事件において弁護人不出頭のまま実質審理を行つた原審の訴訟手続が刑事訴訟法二八九条に違反するとされた事例
- 裁判要旨
必要的弁護事件において、審理拒否、訴訟遅延を企図する被告人が、国選弁護人の解任をくり返し要求し、自らも出頭拒否を重ね、そのため、弁護人が辞任を申出て公判期日に出頭しないなど、弁護人の不出頭につき被告人に帰責事由があつても、弁護人には被告人のため独自の弁護活動を行うことが要求されており、被告人の言動にかかわらず、弁護人が公判期日に出頭して弁護を尽くすことを妨げる事情のなかつた本件(判文参照)においては、刑事訴訟法二八九条の適用は排除されないと解すべきであつて、弁護人不出頭のまま実質審理を行つた原審の訴訟手続は同条に違反する。
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