昭和53(う)74

 道路交通法違反被告事件

 昭和53年6月20日

 大阪高等裁判所 　第七刑事部

 第31巻2号109頁

 一　進行中の先行車両と道路交通法一七条四項三号にいう「障害」
二　道路交通法三九条、四一条、四一条の二と刑法三五条との関係

 一　進行中の先行車両は、道路交通法一七条四項三号にいう「障害」にあたらず、たとい後続車両に追いつかれた低速の先行車両であつて、その運転者が後続車両に対して前に進めと指示した場合であつても、同様である。
二　道路交通法三九条、四一条、四一条の二は、適用を排除していない道路交通法上の義務規定について、正当な職務行為を理由として刑法三五条によりその違反の罪の違法性阻却を認めることを否定する趣旨ではない。

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