裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和34(ネ)262
- 事件名
慰藉料請求事件
- 裁判年月日
昭和35年9月22日
- 裁判所名・部
大阪高等裁判所 第五民事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第13巻7号633頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
精神衝動による不法行為の設立
- 裁判要旨
一、 違法行為のため、先ず精神衝動を起し、その結果として神経あるいは身体の健康を害した場合においても、この結果と右違法行為との間にいわゆる相当因果関係が認められるかぎり、民法第七〇九条にいわゆる侵害があつたものと謂うことができる。
二、 違法行為により、全く神経その他身体の健康を害することなく、単に、一時的な不快または驚愕等の精神的衝動を生じたのみの場合に付ては、右違法行為によりかかる衝動を受けたことが合理的かつ明確に立証され、なお当該本人のみでなく、通常何人もかかる衝動を受けるものと認められるかぎり、慰藉料の請求を許すべきである。
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