裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和31(う)1206
- 事件名
建造物損壊被告事件
- 裁判年月日
昭和31年12月11日
- 裁判所名・部
大阪高等裁判所 第二刑事部
- 結果
破棄自判
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第9巻12号1263頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
建造物損壊行為に正当防衛を認めた事例
- 裁判要旨
自己になんら権利のない他人の土地に、故意かつ隠秘的に建造物を突如に不法建築したことは、急迫不正の侵害であつて、この侵害に対し、権利者において他の防止手段を講ずることが不可能で、しかも裁判所が休日等のため仮処分を求めるいとまなく、即刻この建造物を撤去しなければ爾後人が使用する等土地所有者の権利回復が困難な事情にあつた場合、自己の権利防衛手段として已むを得ざるに出たこれが損壊行為は、正当防衛にあたる。
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