裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和28(う)1737
- 事件名
窃盗被告事件
- 裁判年月日
昭和29年5月4日
- 裁判所名・部
大阪高等裁判所 第四刑事部
- 結果
破棄自判
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第7巻4号591頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
工場構内における窃盗未遂罪の一事例
- 裁判要旨
窃盗犯人がその目的物件を工場の資材小屋内から取り出しても、構内は一般に人の自由に出入することができず、さらに門扉、障壁、守衛等の設備があつて、その障害を排除しなければ構外に搬出することができないような場合には、その目的物件をその障害を排除して構外に搬出するか、あるいは、少くともそれに覆いをかぶせいんとくする等適宜の方法によりその所持を確保しない以上、たとえその目的物件を小屋から構内を相当距離まで運搬したとしても、窃盗未遂罪が成立するに過ぎない。
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