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高等裁判所 判例集

事件番号

 昭和30(う)413

事件名

 殺人被告事件

裁判年月日

 昭和31年4月19日

裁判所名・部

 名古屋高等裁判所  第五部

結果

 破棄自判

高裁判例集登載巻・号・頁

 第9巻5号411頁

原審裁判所名

原審事件番号

判示事項

 薬物注射による症候性精神病に基く殺人行為と暴行の未必の故意ならびにその罪責

裁判要旨

 薬物注射をなすに先立ち、薬物注射をすれば精神異常を招来し他人に暴行を加えることがあるかも知れないことを予想しながら、敢て之を容認して薬物注射をなし、心神喪失の状態に陥り、短刀をもつて人を殺害したときは、殺人の犯意を認めることは出来ないが、暴行の未必の故意が成立し、傷害致死の罪責を免れない。

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