裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和53(行コ)2
- 事件名
懲戒処分取消請求事件
- 裁判年月日
昭和56年11月27日
- 裁判所名・部
福岡高等裁判所 第三民亊部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第34巻4号329頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一 地方教育行政の組織及び運営に関する法律三八条一項に定める市町村教育委員会の内申と都道府県教育委員会の任命権行使との関係
二 市教育委員会の内申をまたずにされた県費負担教職員に対する懲戒処分が適法とされた事例
- 裁判要旨
一 都道府県教育委員会が市町村立学校に勤務する教職員に対し任命権を行使するには、原則として市町村教育委員会の内申のあることを要件とするが、人事行政に関して都道府県単位における統一的処理を要する事項について都道府県教育委員会から一般的指示権の行使により内申を求められた市町村教育委員会が、都道府県教育委員会の最大限の努力にもかかわらず内申をしない場合には、例外として右内申をまたないで任命権の行使をすることが許容される。
二 県教育委員会が市教育委員会の内申をまたずにした本件各懲戒処分は、例外的に内申をまたずに任命権の行使が許される場合に該当するから適法である。
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