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高等裁判所 判例集

事件番号

 昭和27(う)2591

事件名

 貸金業等の取締に関する法律違反被告事件

裁判年月日

 昭和27年12月8日

裁判所名・部

 福岡高等裁判所  第一刑事部

結果

 破棄自判

高裁判例集登載巻・号・頁

 第5巻13号2417頁

原審裁判所名

原審事件番号

判示事項

 一、 貸金業等の取締に関する法律第二条第一項にいわゆる金銭の貸付を「業として行う」との意義
二、 金銭の貸付を業とする者が金利またはこれに準ずべき利益を取得することなくして金銭の貸付をした場合は同行為も貸付を業として行つた行為に包含されるか

裁判要旨

 一、 貸金業等の取締に関する法律第二条第一項にいわゆる金銭の貸付を「業として行う」とは、反復継続して行う意思のもとに、不特定若しくは多数人に対し、金利またはこれに準ずべき利益を取得して金銭の貸付をなす行為をいい、たとえ反復継続して不特定若しくは多数人に対し金銭の貸付をするも何ら金利またはこれに準ずべを利益を取得するものでないときは、該行為は金銭の貸付行為を業として行うものということはできない。
二、 反復継続して行う意思のもとに不特定若しくは多数人に対し、金利若しくはこれに準ずべきを利益を取得して金銭の貸付をする者すなわち金銭の貸付を業とする者が、たまたまこれらの利益を取得することなくして金銭の貸付をした場合、該行為も該貸金業者の業としての金銭の貸付行為に属するものとする。

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