裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和26(上)11
- 事件名
入場税法違反被告事件
- 裁判年月日
昭和26年9月12日
- 裁判所名・部
福岡高等裁判所 第三刑事部
- 結果
棄却
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第4巻9号1158頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
両罰規定の合憲性
- 裁判要旨
入場税法第一七条の三の法人又は人は、事業の経営者で唯一の納税徴収義務者であるから、自己の従業者等が不正行為によつて自己の負担する入場税を逋脱しないよう、その者等を十分注意監督すべき法律上の義務があるのであつて、従業者等の違反行為に対して事業主たる法人又は人が処罰をうけるゆえんのものは、結局自らの負担する右法律上の義務違反に対して科せられる不作為による責任罰であつて、過去及び将来に亘る国(又は地方公共団体)の租税権を確保しもつて公共福祉を維持するために、法定の要件のもとにかような行為を犯罪とすることは憲法第一二条、第一三条の予期するところである。
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