裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和45(う)151
- 事件名
窃盗、火薬類取締法違反、爆発物取締罰則違反、殺人未遂(第一審認定傷害)被告事件
- 裁判年月日
昭和46年6月21日
- 裁判所名・部
仙台高等裁判所
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第24巻2号418頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一、 窃盗罪における不法領得の意思を否定した事例
二、 ダイナマイトの使用が爆発物取締罰則一条にいわゆる爆発物の使用に当らないとした事例
- 裁判要旨
一、 他人に対する仕返しのため、海中に投棄する目的で、被害者宅からその不在中チェーンソー(動力のこぎり)一台を持ち出し、これを数百メートル離れた海中に投棄した場合には、不法領得の意思を欠き、器物損壊罪に該当すべきは格別、窃盗罪とはならない。
二、 判示のようにダイナマイト所持の経過年数、貯蔵方法、本件爆発によるストーブの破壊状況などにかんがみ、ダイナマイトが、その本性をほとんど失つていたものと認められる場合には、その使用は、爆発物取締罰則第一条にいわゆる爆発物の使用には当らない。
- 全文