裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和31(う)92
- 事件名
尊属殺人殺人住居侵入被告事件
- 裁判年月日
昭和33年3月26日
- 裁判所名・部
仙台高等裁判所 秋田支部
- 結果
棄却
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第11巻4号169頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
鉄砲で父、兄夫婦等七名を順次射殺した殺人事件を犯行時だけ一過性の精神障碍の状態にあつたとして無罪とした事例
- 裁判要旨
一過性のの発作的精神障碍による朦朧状態に陥つた場合は、人間の意識は理性的な上層の精神的意識作用が特に障碍されているため、後日断片的な追想がなされえたとしても、それは人間の正常な意識と同日に論じえない全く別人格の病的意識の作用であつて、事態の正しい認識判断それに従つて行動することは全く不可能な心神の状況にあるものというべく、右は刑法にいわゆる心神喪失の状況にあるものと認定するのが相当である。
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