裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和32(う)210
- 事件名
虚偽有印公文書作成被告事件
- 裁判年月日
昭和32年12月24日
- 裁判所名・部
福岡高等裁判所 宮崎支部
- 結果
棄却
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第10巻11号775頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
虚偽公文書作成罪とならない事例
- 裁判要旨
一、 電報の偽造ないし虚偽作成罪はその電報自体について論ずべきであるから、通信士がたまたま他人(甲)から依頼を受けて、その内容が虚偽であることを認識しながら、他局員(乙)に同局発信の電報を依頼し、右依頼に基き他局から送信されたのをそのまま受信して電報を作成しても虚偽公文書作成罪にはならない。
二、 右甲の依頼にかかる電報の発信人名義が甲でなく丙となつていて、丙が実在していないことについての認識があつたとしても、発信依頼のない電報を勝手に作成したことにはならないし、公文書偽造罪ないし虚偽公文書作成罪とはならない。
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