裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
平成23(ネ)2046
- 事件名
保険金請求事件
- 裁判年月日
平成24年6月7日
- 裁判所名・部
大阪高等裁判所 第13民事部
- 結果
その他
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第65巻1号1頁
- 原審裁判所名
京都地方裁判所
- 原審事件番号
平成22(ワ)1553
- 判示事項
自動車保険契約の人身傷害補償特約の被保険者である被害者に過失がある場合において加害者から既に損害賠償金の支払を受けた保険金請求権者が保険会社に支払を求めることができる人身傷害補償保険金の額
- 裁判要旨
次の(1)及び(2)のような条項のある自動車保険契約の人身傷害補償特約の被保険者である被害者に過失がある場合において,加害者から既に損害賠償金の支払を受けた保険金請求権者が保険会社に支払を求めることができる人身傷害補償保険金の額を算出するに当たっては,上記条項の文言を重視して,人身傷害補償特約損害額算定基準に従い算出された金額の合計額から既に支払を受けた損害賠償金を控除した残額をもって人身傷害補償保険金の額とすべきであり,被保険者である被害者について民法上認められる過失相殺前の損害額から既に支払を受けた損害賠償金を控除した残額をもって人身傷害補償保険金の額とすべきではない。
(1) 保険会社が保険金請求権者に支払う人身傷害補償保険金の額は,人身傷害補償特約損害額算定基準に従い算定された金額の合計額から保険金請求権者が損害賠償義務者より既に取得した損害賠償金を控除した額とする。
(2) 保険会社は保険金請求権者に支払った人身傷害補償保険金の額の限度内で,かつ,保険金請求権者の権利を害さない範囲内で,保険金請求権者の加害者に対する損害賠償請求権を代位取得する。
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