裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
平成28(う)974
- 事件名
不正競争防止法違反被告事件
- 裁判年月日
平成29年3月21日
- 裁判所名・部
東京高等裁判所 第10刑事部
- 結果
破棄自判
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第70巻1号10頁
- 原審裁判所名
東京地方裁判所 立川支部
- 原審事件番号
平成26(わ)872
- 判示事項
不正競争防止法2条6項にいう「営業秘密」の要件である秘密管理性が満たされているとされた事例
- 裁判要旨
通信教育等を業とする株式会社Aの情報システムの開発等の業務に従事し,その顧客情報にアクセスする権限を付与されていた被告人が,その顧客情報を領得し,その一部を名簿業者に開示したという不正競争防止法違反の事案において,情報セキュリティ研修の実施状況や上記システムの内容等の事実関係の下では,本件顧客情報が株式会社Aの事業活動に活用される営業戦略上重要な情報であって機密にしなければならない情報であることを容易に認識することができたといえ,一定のアクセス制限の措置が取られていたことを併せ考えると,不正競争防止法2条6項にいう「営業秘密」の要件である秘密管理性は満たされていたということができる。
- 全文