平成17(わ)5076

 非現住建造物等放火・詐欺未遂被告事件等

 平成18年9月29日

 大阪地方裁判所 　第４刑事部

 漁業を営んでいた被告人が，息子所有の漁船に放火して，息子を被保険者とする保険契約に基づき保険金を詐取しようと企て，上記漁船に放火した上，息子に損害原因を「火災」とする内容虚偽の請求をさせたが，保険組合が支払いを留保したため，詐欺については未遂にとどまった事案について，保険契約者である息子と被告人は経済的に一体のものと認められることから，被告人が情を知らない息子を利用して保険金請求させる行為は詐欺罪における欺罔行為にあたり，息子の行為に対する支配性も認められるとして詐欺未遂罪の成立を認めた事例

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