裁判例結果詳細
下級裁裁所 裁判例速報
- 事件番号
平成18(ネ)813
- 事件名
リース料請求控訴事件
- 裁判年月日
平成19年7月26日
- 裁判所名・部
福岡高等裁判所 第3民事部
- 結果
破棄自判
- 原審裁判所名
福岡地方裁判所 小倉支部
- 原審事件番号
平成17(ワ)558
- 原審結果
棄却
- 判示事項の要旨
1 Xは,Yとの間で,パソコン(ハード及びソフト)のファイナンス・リース契約(本件契約)を締結したとして,未払のリース料の支払を請求したが,Yは,本件契約を締結した覚えはないとして,これを争った。
2 原判決は,本件契約の契約書の署名はYのものではなく,また,Xの担当者が契約内容等の確認の電話をした際,Y以外の第三者がこれに出た可能性を否定することはできないこと等を理由に,Yが本件契約を締結したとは認められないとして,Xの請求を棄却した。
3 これに対して,本判決は,ア Yが従前から知人Bに名義貸しをして別件のクレジット契約を締結するなどしており,その際Y名義の銀行預金口座まで開設して,Bにその使用を認めていたこと,イ Yは,本件訴訟係属前には,Xに対して本件契約に基づくリース料の支払をしていたことを自認していたこと,ウ 本件契約の契約書に押印された印鑑は,Yのものであり,しかも,アの口座開設の際に使用された印鑑と同一のものであること,エ Xの担当者がした契約内容等の確認の電話は,Yの勤務場所になされており,第三者がYであるかのように装ってこれに対応したとは考えられないこと等を理由に,本件契約は,YがBからの依頼を受けて自ら締結したものである(名義貸し)と認定して,Xの請求を認容した。
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