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下級裁裁所 裁判例速報

事件番号

 平成18(わ)725

事件名

 強制わいせつ致傷

裁判年月日

 平成20年1月17日

裁判所名・部

 前橋地方裁判所  刑事部

結果

原審裁判所名

原審事件番号

原審結果

判示事項の要旨

 「被害者」及び被告人の各供述や本件タクシーのタコグラフによる走行記録等の証拠関係を詳細に検討すると,「被害者」の供述は,そこにいう被告人の暴行脅迫行為が,本件タクシーの走行経路ないし走行状況,被告人の行動等のいずれにかんがみてもほぼあり得ない等,その信用性が皆無に近い。「被害者」は,夫に黙ってホストクラブに行った挙げ句帰りが深夜に及んだことで責められるのを避けるため,被告人に襲われたという虚偽の供述をしたのではないかと疑われる。むしろ,ホストクラブを出発して,すぐに自宅のあるRとは正反対の方向に進行を開始し,最初に停車するまで「被害者」が何も文句を言わなかったこと,その後の「被害者」の求めによる2度にわたる本件コンビニへの立ち寄りと,そこで買い物や店員との会話等を行いつつ助けを求めたりは一切しなかった「被害者」の行動,この立ち寄り行為の合間やその後に車内でいわゆるわいせつ行為が行われていること,「被害者」の携帯電話番号告知とその後の不変更等の事情にかんがみれば,わいせつ行為は合意に基づくものと相当程度推認され,結局本件公訴事実については,犯罪の証明が全くないとして,無罪が言い渡された事例

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