裁判例結果詳細
下級裁裁所 裁判例速報
- 事件番号
平成18(行ウ)3
- 事件名
違法公金支出損害賠償請求事件
- 裁判年月日
平成20年2月29日
- 裁判所名・部
広島地方裁判所 民事第1部
- 結果
- 原審裁判所名
広島地方裁判所
- 原審事件番号
- 原審結果
- 判示事項の要旨
1 権利能力なき社団についても,事務所,事業所等の所在地として住所を有するものと認められる普通地方公共団体の住民でない者が中心となって,住民訴訟を提起する目的で組織されたものであるといった特段の事情のない限りは,当該普通地方公共団体の住民として,住民訴訟の原告適格を有する。
2 廃プラスチック類の運搬及び再生処理業務の委託先が,実際には再生処理をしていなかったのに,市がその委託料を支出していたところ,市の当時の担当職員においては,重大な過失により,履行確保に必要な検査を怠るとともに,履行の確認をしないで支出命令を専決し,当時の市長においては,このような義務違反を阻止すべき指揮監督上の義務を怠ったとして,市民団体等が,被告(現在の市長)に対し,当時の市長に対して損害賠償を請求せよと求めるとともに,当時の担当職員に対して損害の賠償を命令せよと求めた事案において,適法な監査請求を経ているものと認められた部分につき,請求を認めた事例