裁判例結果詳細
下級裁裁所 裁判例速報
- 事件番号
令和4(ネ)908
- 事件名
損害賠償請求控訴事件
- 裁判年月日
令和5年12月14日
- 裁判所名・部
名古屋高等裁判所 民事第1部
- 結果
- 原審裁判所名
名古屋地方裁判所
- 原審事件番号
- 原審結果
- 判示事項の要旨
1 被控訴人B(指定暴力団Aの三次団体の幹部)が控訴人(愛知県内の会社経営者)に対して行った金銭要求行為が、暴力団の威力を示して控訴人を脅迫して行った違法な資金獲得行為であるとして、被控訴人Bについては民法(不法行為)に基づき、また、被控訴人C(指定暴力団Aの代表者)については、暴対法(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律)31条の2施行前のものは民法(使用者責任)に基づき、施行後のものは暴対法31条の2(威力利用資金獲得行為に係る損害賠償責任)に基づき、控訴人に対し連帯して損害賠償責任を負うとされた事例。
2 被控訴人Bが行った違法な資金獲得行為の一部については、損害賠償請求を行うまでに3年の消滅時効期間を過ぎているが、控訴人がその期間内に被控訴人C及びBに対して損害賠償請求を行わなかったのは、その後の被控訴人Bによる違法な金銭要求行為及びそれを利用して行われた被控訴人Cの違法な資金獲得活動が原因であるから、被控訴人C及びBが消滅時効を援用することは、権利の濫用に当たり許されないとされた事例。
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