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行政事件 裁判例集

事件番号

 平成13(行コ)10

事件名

 消費税更正処分等取消請求控訴事件(原審・福岡地方裁判所平成9年(行ウ)第22号)

裁判年月日

 平成14年5月10日

裁判所名

 福岡高等裁判所

分野

 行政

判示事項

 消費税法(平成6年法律第109号による改正前)30条7項にいう「帳簿又は請求書等を保存しない場合」に当たるとして,同条1項に基づく課税仕入れに係る消費税額の控除を認めないとしてした消費税の更正が,適法とされた事例

裁判要旨

 消費税法(平成6年法律第109号による改正前)30条7項にいう「帳簿又は請求書等を保存しない場合」に当たるとして,同条1項に基づく課税仕入れに係る消費税額の控除を認めないとしてした消費税の更正につき,同項にいう「帳簿等」は,税務調査の際に資料として供されることが予定されており,税務調査に当たって,税務職員からこれら帳簿等の提示が求められた場合には,容易にこれに応じることができるような状態で保存することが求められ,その反面として,税務職員が,税務調査に際して,これら帳簿等の提示を求めたときには,これら保存されている帳簿等の提示に応じることも,当然に予定されているというべきであるとした上,当該税務職員が第三者の立会いがあっては調査ができないとして第三者の立会いがない状態での調査を再三にわたって要請したにもかかわらず,第三者が立会った調査に固執したことなどの調査の経緯からすると,帳簿等の保存期間における同職員の適法な帳簿等の提示要請に対し,正当な理由なく提示を拒否し,そのため同職員がその内容を確認することができなかったものと認めざるを得ず,同項に規定する「帳簿等を保存しない場合」に当たるとして,前記消費税の更正を適法とした事例

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