裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
平成4(行ウ)11
- 事件名
焼却炉設置計画廃止勧告処分無効確認請求事件
- 裁判年月日
平成6年3月18日
- 裁判所名
福岡地方裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
宗像市長が宗像市環境保全条例(平成3年宗像市条例第21号)8条に基づき産業廃棄物処理業者に対してした産業廃棄物処理施設設置計画の廃止勧告処分の無効確認請求につき,同条例7条及び8条は,法律に違反し効力を有しないから,これに基づく処分も効力を有しないとして,前記無効確認請求が認容された事例
- 裁判要旨
宗像市長が宗像市環境保全条例(平成3年宗像市条例第21号)8条に基づき産業廃棄物処理業者に対してした産業廃棄物処理施設設置計画の廃止勧告処分の無効確認請求につき,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成3年法律第95号による改正前)15条が,産業廃棄物処理施設に起因する環境悪化の防止という要請との調和を保ちつつ,産業廃棄物の処理を通じて生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図るという目的から,技術上の基準に基づく客観的な規制を行うものであるのに対し,同条例7条及び8条は,もっぱら自然環境の保全及び自然環境に係る事業者と市民の間の紛争を予防するという観点から,一般的に産業廃棄物処理施設の設置等の抑止を図るため,同法が規制外としているものを含む産業廃棄物処理施設の設置等について,市長への届出制とし,市長において,前記の観点から必要と認めるときには計画の変更又は廃止を指導,勧告することができる旨の規制を定め,これに違反した者には刑罰を科するとしているものであるから,同法による規制の目的及び効果を阻害するものであり,同法に違反し効力がなく,同条例に基づく処分も効力を有しないとして,前記無効確認請求が認容された事例
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