裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
平成2(行コ)122
- 事件名
処分取消請求控訴事件
- 裁判年月日
平成5年10月27日
- 裁判所名
東京高等裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
1 銃砲刀剣類所持等取締法4条所定の刀剣類の所持の許可は,関税法76条1項,4項の準用する同法70条1項にいう許可に当たるとした事例 2 銃砲刀剣類所持等取締法2条2項にいう「あいくち」の意義 3 フィンランド国において一般家庭の調理用等として製造,販売されているナイフが,銃砲刀剣類所持等取締法2条2項にいう「あいくち」に当たらないとされた事例
- 裁判要旨
1 関税法76条1項,4項の準用する同法70条1項にいう許可,承認等とは,他の法令の規定により郵便物の輸入に関して必要とされる許可,承認等をいい,他の法令により郵便物の輸入によって必然的に生ずる国内におけるその所持に必要とされる許可,承認等を含むと解されるから,銃砲刀剣類所持等取締法4条所定の刀剣類の所持の許可は,関税法76条1項,4項の準用する同法70条1項にいう許可に当たるとした事例 2 銃砲刀剣類所持等取締法2条2項にいう「あいくち」とは,社会通念上あいくちの類型に当てはまる形態,実質を備える刃物,すなわち,隠密に携帯しやすいように,つばのない柄を装着して柄口とさや口が合うようないわゆる合口かまえの短い刀又は剣をいう。 3 フィンランド国において一般家庭の調理用等として製造,販売されているナイフが,いわゆる合口かまえのものではなく,懐等に隠し持つのに便利な形態とはなっておらず,隠密に携帯するものとして製作されたものでもないから,社会通念上あいくちの類型に当てはまる形態,実質を備える刃物ということができず,銃砲刀剣類所持等取締法2条2項にいう「あいくち」に当たらないとされた事例
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