裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
平成2(行ウ)1
- 事件名
保護変更処分取消等請求事件
- 裁判年月日
平成5年4月23日
- 裁判所名
秋田地方裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
1 支給された生活保護費と障害年金を原資とする預貯金を収入と認定し,生活扶助費を減額する旨の保護変更処分の取消しを求める請求が,前記保護変更処分は生活保護法56条所定の「正当な理由」を欠き違法であるとして,認容された事例 2 生活保護法27条1項に基づく指導及び指示の行政処分性 3 支給された生活保護費と障害年金を原資とする預貯金の一部につき,その使途を限定する旨の生活保護法27条1項に基づく指導指示が,重大かつ明白な違法があるとして,無効とされた事例
- 裁判要旨
1 支給された生活保護費と障害年金を原資とする預貯金を収入と認定し,生活扶助費を減額する旨の保護変更処分の取消しを求める請求が,前記預貯金は生活保護法4条1項の「利用し得る資産」及び同法8条1項の「金銭又は物品」に該当せず,前記保護変更処分は同法56条所定の「正当な理由」を欠き違法であるとして,認容された事例 2 生活保護法27条1項に基づく指導及び指示は,同法62条3項によりその内容を強制的に実現する手段が予定されているから,その内容が被保護者に対し一般的抽象的に生活上の努力義務を課するにとどまるものでない場合には,抗告訴訟の対象となる行政処分に当たる。 3 支給された生活保護費と障害年金を原資とする預貯金の一部につき,その使途を限定する旨の生活保護法27条1項に基づく指導指示が,必要性を欠き,被保護者の意に反してされた重大かつ明白な違法があるとして,無効とされた事例
- 全文