裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
平成3(行ウ)2
- 事件名
建築確認処分不作為の違法確認請求事件
- 裁判年月日
平成4年2月24日
- 裁判所名
甲府地方裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
1 建築主との間で建築確認申請を不受理扱いとする旨の合意をしたこと又は建築主に行政指導が行われていることを理由として建築確認申請に対する処分を留保することの適否 2 建築主との間で建築確認申請を不受理扱いとする旨の合意をしたこと又は建築主に行政指導が行われていることを理由として建築確認申請に対する処分を留保したことを違法とした事例
- 裁判要旨
1 建築主が建築確認申請をした後,建築主事との間で当該申請を不受理扱いとする旨の合意をしたこと又は県の行政指導が行われていることを理由に,建築主事がした当該申請に対する建築確認処分の留保は,そのような合意がされたとしても無効であり,いずれも建築主の任意の協力,服従の下に行政指導が行われていることに基づく事実上の措置にとどまるものであるから,建築主が建築主事に対し,当該建築確認処分を留保したままでの行政指導に応じられない旨の意思を真摯かつ明確に表明し,当該申請に対し直ちに応答すべきことを求めたときは,行政指導に対する建築主の不協力が社会通念上正義の観念に反するといえるような特段の事情が存在しない限り違法となる。 2 建築主事が建築主との間で建築確認申請を不受理扱いとする旨の合意をしたこと又は建築主に行政指導が行われていることを理由として建築確認申請に対する処分を留保した場合につき,建築主が前記申請に対する何らの許否の処分をしないことについて審査請求をしたことにより,建築主事に対し当該建築確認処分を留保したままでの行政指導に応じられない旨の意思を真摯かつ明確に表明し,当該申請に対し直ちに応答すべきことを求めており,行政指導に対する建築主の不協力が社会通念上正義の観念に反するといえるような特段の事情も認められないとして,前記処分を留保したことを違法とした事例
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